子ども時代にプログラミングを学ぶ意味②

 前回の記事で子ども時代に楽しくプログラミングを学ぶことで、プログラミングに対する心理的なハードルを下げることができるとお伝えしました。
 
 たしかにそれは子ども時代にプログラミングを学ぶ大きなメリットの一つですが、もちろんそれだけではありません。

センスを身に付けることが出来る!

 私が子ども時代にプログラミングを学ぶ大きなメリットとして考えることの一つに、センスを身につけさせることが出来るという考えがあります。

 かなり抽象的な意味を持つ、このセンスという言葉ですが、プログラミングにおいて非常に大切なものです。

 センスというものが必要な分野が何かというと、正解が一つではなく複数存在する分野だと思います。分かり易い例でいえば、サッカーやバスケットボールなどのスポーツ、ピアノや歌、絵などの音楽、芸術の分野などが該当します。これらの分野は限りなく正解といえそうなものはあっても、算数のように絶対にこれが正解と決めつけることはできません。

 そしてこれは私の考えですが、正解が決まっていないものの中で、自分なりの正解を見つけようとするのはかなりのセンスが問われます。

 そしてそのセンスは練習する中でおのずと身に付いていくものではありますが、幼少期にその分野を経験していたかどうかが実は強い影響を与えると感じています。

 私自身学生時代はバスケットボールをずっとやっていたのですが、自分から見ても上手いと思う選手は小学1年生からバスケットボールをやっていたり、幼少期の頃からボールに慣れている人が多かったです。逆に中学生から始めた人で、高校時代、大学時代にセンスがあると思えた選手はごく僅かでした。もちろんその人が持つ、生まれ持っての適性もあるかと思いますが、子ども時代に経験していたかどうかによって顕著な差が現れていました。

 本当に小さい時に出来る練習など正直たかが知れているのですが、センスを身に付けるという意味では大きな意味を持っています。なぜなら幼少期に学ぶことは、その分野の基礎であり根幹の部分だからです。

 そしてこれはスポーツに限らずプログラミングの分野でも全く同じことが言えます。幼い時に学ぶプログラミングは、正直大人が使うようなプログラミング言語を学べるわけではありません。しかしプログラミングの根幹を学び、楽しく体験することができるので、知らず知らずのうちにプログラミングのセンスを磨いていくことができます。

 子ども時代にプログラミングを学ぶ意味は沢山ありますが、私が大きいと感じているものを今回ご紹介させていただきました。意味を分かって子どもたちにプログラミングを習わせるのか、何となく習わせるのかでは大きな違いがありますので、意識してみてはいかがでしょうか。