スクラッチ最新版

 子供向けプログラミング学習ツールとして人気が高いスクラッチの最新版がついに公開されました。

 大きな変更点はタブレット端末でプログラミング作業ができるようになった点です。今まではスクラッチのジュニア版でしかタブレットでの操作をすることができませんでした。主な理由はアドビ製品の「Flash Player」を使用するのにパソコンが必要だったからです。

 今回のスクラッチ3.0版では動作基盤自体を変更することで、タブレットでの作業を可能にしました。

 今の子ども達はパソコンよりも圧倒的にスマホやタブレットでの操作のほうが慣れています。スクラッチがタブレットでも使用できるようになったことで、一層スクラッチの人気は増していくことでしょう。

そもそもスクラッチとは

 もしかするとこの記事を目にした方の中で、スクラッチを知らない、聞いたことがないという方もいらっしゃるかもしれません。
 
 スクラッチはビジュアルプログラミング言語の一つで、いわゆる英文で書かれた文章を入力していくプログラミング言語とは異なります。プログラミングに必要な要素をブロック化することで、子どもでもそのブロックを組み合わせることで直感的にプログラムを作っていくことができ、簡単にプログラミングを体験できるのが魅力の一つとなっています。

 このスクラッチは日本で開発されたものではなく、マサチューセッツ工科大学メディアラボのライフロングキンダーガーテングループによって開発されました。

 対象年齢はだいたい8歳~16歳くらいで設定されており、誰でも無料で自由につかうことができます。公開されている作品であれば、見たり遊んだりできることはもちろん、コピーしてそこから自分のオリジナリティを加えることで新たな作品を作ることもできます。
 完成した作品を世界中の人に公開することもできるので、子どもにとっては常に良い刺激を受けながらプログラミングの学習を進めていくことができる教材になっています。

 もともとアメリカ生まれのこのスクラッチですが、現在では日本語はもちろんその他にも40を超える言語で使うことができ、世界中で150カ国以上にわたって使用されています。

 日本ではNHKで放送されている「Why!?プログラミング」という番組でスクラッチを知ったという方もいらっしゃると思います。厚切りジェイソンが新人隊員という設定で出演している、プログラミングをテーマとした番組です。

 今回のバージョンアップを受けてますます人気は上昇していくのではないでしょうか。今後のスクラッチの動きにも注目ですね。

参考
タブレットでプログラミング学ぶ 「スクラッチ」が進化
http://urx.blue/muvd